性感染症とは

性感染症とは、性的な行為によって感染する病気の総称です。
このような症状の方は受診してください
- おりものが最近多い、匂いがある、色が黄色
- 外陰部、体に湿疹ができた
- 外陰部に水泡ができた、痛い
- 外陰部にできものができたなど
主な性感染症について
クラミジア
クラミジア・トラコマティスという細菌が原因となる性感染症です。
10歳代後半~30歳代での感染が多く、子宮頚管炎などを発症することが多いと言われています。
主な症状としては、大量のおりもの、腹部の急激な痛みなどがありますが、罹患しても無症状の場合が多いため、医療機関を受診せずに放置し、感染が広がる傾向にあります。
放置していると、不妊の原因になったり、分娩時に新生児に産道感染して新生児肺炎を引き起こしたりすることもあります。
おりもの検査を実施して最短2日で結果がでます。
抗菌薬を1日内服し、3週間後に治癒しているか確認の検査をいたします。
淋病
淋菌が原因となる病気であり、性行為による粘膜接触で感染します。
多くの場合、2~7日の潜伏期間を経てから発症し、おりものや不正出血などの症状が出現します。
目立った症状がみられず、患者様自身では気づかないケースも少なくないのですが、放置すると不妊の原因になります。
感染した母体から出産した新生児が淋菌性結膜炎になることもあります。
いずれにしても、性器や尿道からの分泌物や口腔などの組織を採取し、病原体の有無を確認します。
治療としては基本的には抗菌薬で対応します。
性器ヘルペス
ヘルペスに感染することで発症する性感染症であり、性器周辺の赤い発疹や激痛を伴った症状がみられます。
患者様によっては、外陰部や膣、子宮頚管、膀胱などに水ぶくれが出現することもあります。
病状が悪化すると、排尿時に痛みが強まって排尿困難になり、点滴治療が必要となることがあります。
頻回に再発する方には予防的投与、または症状が悪化する前に1回で治療が済む薬(アメナリーフ)を処方することが可能です。
尖圭コンジローマ
尖圭コンジローマは、性器に特徴的なイボが発生する病気です。
性行為などによってヒトパピローマウイルスに感染すると、3週間~8ヵ月程度の潜伏期間を経て発症します。
主な症状ですが、腟入口部や大陰唇、小陰唇、会陰、肛門などに鶏冠様の腫瘤ができるため、患者様ご自身でも異変に気付くことができます。
治療としては塗り薬の塗布、液体窒素を用いた凍結療法、電気メスや炭酸ガスレーザーなどによる切除などがあります。
また子宮頸がんワクチンにて予防も可能です。
梅毒
梅毒は、梅毒トレポネーマが原因となる性感染症です。
性行為によって、患者様の粘膜病変部と接触すると、約3週間の潜伏期間を経て発症します。
主な症状ですが、痛みのない赤いできものやリンパ節の腫れなどがみられます。
多くの場合、この段階で医療機関を受診し、内服剤もしくは注射による治療で治癒します。